MDR-CD900/MDR-EX90SL/ER-6の比較検証(2)

以前、MDR-CD900/MDR-EX90SL/ER-6の比較を書きましたが、その後しばらく3つのHPを
とっかえひっかえ使っていたせいか、あまり差は気にならなくなりました。
検証の為、今度は前回と逆にMDR-EX90SLだけを暫く使った後に、他のヘッドフォンとの聞き比べを
してみる気になっていました。そんな訳で、ここ1ヶ月程、MDR-EX90SLだけを使っていましたが
気が付いてみると、以前に比べ高域の音が良く聞こえるような気がしていました。
機器のエージングというよりは、人間の方がエージングされたせいなのかもしれません。


で、先程久しぶりにMDR-CD900を使ってみました。その時点では、やはりMDR-CD900の
ダイナミックレンジの広さというか、音圧感度の良さが良く分かる気がします。
久しぶりな、高域(シンバルより高いぐらい)の耳に突き刺さる感じが何とも(笑)


で、暫く遊んだ後に、MDR-EX90SLに交換してみました。・・・えっ、と思うぐらい低音が篭って聞こえます。
なんだこりゃあ(笑)やっぱりMDR-CD900とは全く比較になりません。
正直、私の価値観としては、MDR-CD900を手本にしたとは、とても言えない気がします。
最初にMDR-EX90SLを使った時と、全く同じ感覚です。
やはり明らかにMDR-CD900に比べ低域が強いという事が、はっきりした気がします。
決して、高域が弱い訳では無いと思うのですが、


その後、ETYMOTIC RESEARCHの、ER-6に交換します。
全然、こっちの方が透明感がある音がします。というか、むしろ殆どMDR-CD900と同じ聞こえ方がします。
という事は、やはりMDR-CD900と、ER-6の周波数特性がフラットである事は確かなようです。


解像感に関しては、ER-6と、MDR-CD900、一長一短なようです。
しいて言えば、CD900だと、低域がわずかに強くて、キラキラ系の音の透明感が良く分かります。
もっと高いシンバル程度の周波数だとER-6に分があるようです。


理論的に言うと、中高域(1-3KHz程度?)の群遅延特性の関係っぽい気もしますけど、
解像感=位相特性(群遅延特性=delay)という気がしていましたが、
どうも、このレベル程度の違いだと、ダイナミックレンジも絡んで来るような気がします。


これは余談ですが、以前のMDR-EX700SL/店頭にあった別のEX90SLとの比較の結果を考えると、
やはり、MDR-EX700SLは、良い悪いは別として、MDR-EX90SL以上に、非フラットな特性と言えそうです。
少なくとも音源に対して相性が出易い、癖があるのは間違い無いと思います。
そもそも以前、良く使っていたオーディオ用のテストCD(〜20KHzまでのスイープ信号が記録されてるもの)と、
オシロスコープを使えば、もっとはっきりする事なのですが、そこまでする事も無い気がします。


あと一応念のため、上記のMDR-CD900は、MDR-CD900オリジナルであって、MDR-CD900STでないので
くれぐれも、ご注意を・・・。CD900STも聞いた事は有りますが、やはり比べなければ殆ど差は無いと思いますが。