秋葉原通り魔事件に見る、蟹工船の世界観
秋葉原の通り魔事件を見て、ふと思い出した事があります。
派遣社員、非正規雇用、そして過去は禁止されていた製造業派遣といった事柄から連想したのだと思います。
きっと、この蟹工船の労働者のような事が起きないように以前は禁止されていたように思えます。
勿論、蟹工船は、フィクションですが、実際にあった事件が元になっているようです。
蟹工船(かにこうせん)最近になって、初めて耳にしたという方が多いと思いますが、
先日より各マスコミで、ブームとして取り上げられている大正時代のプロレタリア文学
小林多喜二の蟹工船、以前より一度は取り上げたいと思っていたのですけど、
私自身あまり小説の類は読まないので書きそびれていました。
知人の劇団員が以前、所属していた劇団(東京芸術座)で昭和40年頃に
舞台化されていたりもしたようです。
映画化もされており、そちらについては現在もDVDで購入が可能ですので
興味を持たれた方は見てみるのも良いかもしれません。
コミック化された作品もあり、そちらについては先日、入手する機会を得ましたので
近いうちに時間を見つけて読んでみたいと思います。
余談ですが、最近になって気が付いたのですが、あの「じゃりン子チエ」のアニメの中でも
元地獄組の組長(後にボクシングジムを始めたり「知恵の輪」をつくる職人になった)が、
作中で、気がついた限り2度程、同作品の映画を見て、影響を受けたと話す下りがあります。
内容については、是非実際に読んでいただきたいので、敢えて書きませんが、
やはり、特に小泉政権の後、派遣労働が一般化し、非正規雇用が進んだ現代社会に
相通じるものがあるのは言うまでも無いと思います。
他ブログを見ても、きっと今でも中流意識を心の片隅にでも持っている、
終身雇用が当たり前だった団塊の世代のサラリーマンの人達などには
アレルギーを起こすような所があるみたいです。それは何故か?
そんな事を考えながら、読んだり見るのも良いかもしれません。
80年代バブル以降、生まれてこのかた、好景気という物を体験した事の無い人達は
世の中の仕組みを理解する上でも、一度でいいので見ておいて損は無いと思います。
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