日本国内におけるデジタル出版の普及と、iPadについて。

先程WBSにて、中古市場の話や、デジタル出版、古書などについての話題を扱っていましたが、
私は、出版業界が恐れる程、昨今の出版不況と比べる程の変化は無いと考えます。
というのは、iPadの解像度が1024x768ドット「しか」無いからに他なりません。
アップル自身、アメリカやヨーロッパ、英語圏については、Kindle的な使われ方を想定しての
販売だと思いますが、日本においても、デジタル出版の利用を購買層のメインターゲットとしたとすれば、
それは失敗と同義に他ならないと思います。


ここで書くまでも無く、英語(アルファベット)と、日本語の漢字では、1文字を表すのに必要なドット数
しいては、快適に利用できるドット数では、違いがあります。
例えば、印刷物で奇麗と感じられるのは、最低でも縦横24dotないしは32dotの解像度が必要です。
それに比べ、アルファベットであれば8dotであれば充分に読み取る事が可能です。


最近、フルHD(1920x1080dot)の液晶パネルを使うようになって、このサイズであれば、
一応A4見開き程度の資料であれば1度に表示、読み取りが可能な事は分かりました。
但しこれは、サイズが21.5インチもあります。持ち歩きを考えれば、
iPadと同じとしても、これに近い解像度をA4サイズにする必要がありそうです。
技術的に可能ではあっても、価格や表示速度等についてはどうか・・・。そこらへんは、大いに疑問です。


日本でも過去に何度か、そういった試みの機器が発売されたものの(持ってますが・・・。)
電子ペーパー等という最新技術を使って、乾電池2本で長時間動く物まで、既に数年前には発売されたのに
結局殆ど売れないうちに、サポート終了といった具合です。
今でも、経済情報番組等では、何故売れないのか?などといった曖昧な言い方をしているのですが、
本当に理由が分かってないとしたら、それはどんなもんでしょうか。
決して、無線通信機能が入ってない為でも、表示が見易くなかったり、値段が高かったり
というだけが理由ではありません。