goot PX-201初めての自動温度調整付きハンダごて購入

昨日書いたように、秋葉原行ったついでに、ハンダゴテを新調してみました。
一度買うと、そう買い換える物でも無いので、いい機会ですから
今日は、電子工作用の、ハンダゴテの選び方でも書いてみたいと思います。


今は、やはり同社の、CXR-30という30W相当のハンダゴテを使っています。
勿論、現在は一般的になった自動温度調整なんてものは付いていません。
かれこれ10年ぐらいは使ってるような気がします。今はCXR-31という後継機が出ています。

goot 実装基板・精密プリント基板専用はんだこて CXR-31

goot 実装基板・精密プリント基板専用はんだこて CXR-31

CXR-30と何が違うかというと、別売のこて先キャップを付けられるように
根元に、ネジ切ってあるだけのように思えるんですが(笑)
この前に使っていたのも、同じシリーズで、こて先も互換性があったような覚えが。
実は、この前後にも、幾つか買ったものもあるのですが、熱量が足りなかったり、
1箇所ハンダ付けをすると、温度がなかなか上がらなかったり、
状況によって、極端に温度が上がりすぎたりという感じで、使いにくくて、
今まで、CXR-30を使い続けています。つい最近まで、製造されていたようなので、
やはり、それだけ使い易かったのでしょう。


以前の、古いの入門書などには15-20W相当は、IC用、30Wは半導体(Tr等)
40W以上は・・・、という感じで書いてある物が多いと思います。
ところが、現在のメーカーの説明では、CXR-31は、表面実装・LSI用、
CXR-41は、一般用とあります。
このワット数は、現在の比較的高級なセラミック方式のヒーターのものではなく、
以前より使われているニクロム線方式のハンダゴテを基準にしているようです。
このCXR-30も、実際の消費電力は、もっと低いようです。


余談ですが、やはり古い入門書を見ると、セラミックヒーターは、ニクロム線ヒーターより
AC漏れ電流が低いから半導体を使う場合は、セラミックヒーターを使えとか、
セラミックで無ければ暖めておいて、半田付けする時だけ、
コンセントを外して半田付けしろとか書いてありますが
実際には、セラミックヒーターの機種の方が、構造上、こて先の温度が
保ちやすかったり、温度がすぐ上がったりという利点の方が多いのだと思います。


CXR-30を買った前後に、その数値で言うとIC用として15-20Wのものや
知人の持っていた物を試したりしたものもあるのですが、やはり温度が、すぐ下がり過ぎて、
なかなか上がらなかったり使いにくかった思い出しかありません。
現在のメーカーサイトを見ると、30W以下のものは殆ど存在しないところからも、
やはり、熱量が低すぎたような気がします。
現在はチップ部品用として15W程度のものは売られているようです。
だいたい、そんな感じだと思います。但し、そこらのワット数の低いモデルは、
もう自動温度調整の無いようなものは、あまり無いようですね。
個人的には、自動温度調整でない半田ごての場合、以下の選択が、お勧めです。
メーカー等によっても、かなり違うので、あくまで個人的な見解ですが。


15−20W チップ部品用
30W 表面実装IC、DIP-IC、小電力トランジスタ回路用
40W 小電力〜中電力(10W程度)トランジスタ回路用
60W 大電力(数十W以上)回路、真空管回路等用


最適な用途は、こんな感じでは無いでしょうか・・・。
簡単に言ってしまうと、趣味で初心者が作れる程度のものならば、
30Wのセラミック方式半田ごて1本と、補助として、
1000円程で売っているニクロム線方式の60W程度の半田ごてが1本有れば
十分だと思います。広いGNDパターンや、ケーブルのハンダ付け等に。


ここで問題なのは、自動温度調整方式の半田ごてのワット数については、
そもそも、持っている意味が違います。
PX-201等セラミックヒーターの中にはセンサーが、また制御回路が一緒に組み込まれており
ワット数を回路的に調整できるからです。最大ワット数と考えると良いと思います。
それと同時に、半田付けをして温度が下がった時に、どれだけ早く温度を元の状態に
戻せるかという意味も含まれます。このPX-201も表示としては70Wと記載されています。


で、今回購入した自動温度調整付きのPX-201

goot 温調はんだこて PX-201

goot 温調はんだこて PX-201

これの話になる訳ですが、
安価な温度調整機能内蔵のハンダごてが、出始めて来たのは十数年前なような
気がしますけど、それまでは、Hi/Low切り替え式なんてのも結構見掛けました。
普通は30Wで、ボタンを押した時だけ70Wになるとか、そんな感じです。
CXR-30を新しく買った当時も知人が、自動温度調整方式の物を持っており
使わせて貰った事があったのですが自分としては、どうも感覚が掴めなくて
使いにくかった覚えがあります。
例えば、温度調整が無くても、その場合1箇所ハンダ付けした後に、温度が下がっても
元に戻るまで数秒・・・という感覚が頭の中にあれば、そう困るものでも無いからです。
また、温度が上がりすぎたら、こて先を水を含ませたクリーナー(海綿)にあてて
温度を下げたりとか、そういった事も同時に、テクニックとして利用する事になります。
なので、そこにかえって自動温度調整が働いたりすると、温度変化が一定でなくなるからです。
最も、それについは、自動温度調整込みでの温度変化に慣れれば問題無いとは思いますが。
それと重さや大きさも、一回り大きかった覚えがあります。そのせいもあったのかも。
ところが、今回購入したPX-201なんかは、CXR-30よりは僅かに大きいようですが、
持った感じ殆ど変わりません。これならば、違和感無く使えそうです。
それ以来、自動温度調整は、例えば業務の流れ作業等で、同じ作業を延々と続ける時とか
製造ラインなんかで使うには便利だと思いますが、、個人で雑多な作業をするには
そんなに必要では無い気がしていました。それは基本的に今でも変わりません。
それなのに、何故自動温度調整付きを買ったかというと、温度調整が可能だったからです。
ツマミで、250-450Wまで変更出来るようです。


昨年ぐらいに初めて、リードフリーハンダ(鉛フリーはんだ)を購入したのですが、
思ったより使いやすかったのと、巷では、普通の半田より溶解温度が高いので、
普通の半田ごてでは使えないという話もちらほら見掛けていたのですが、
実際はCXR-30で全く問題なく使えています。電子工作以外にも、ちょっとした工作で
かなり表面積の大きい、太さ直径3mm程度の金属棒のようなもの同士を
くっつけたりもしていますが、それぐらいでも十分付けられます。
また、硬度も一般の半田(鉛+錫)より高いようです。
という事は、半田付けした部分も丈夫だったり、高温や酸化による劣化も起きにくそうです。
CXR-30が、どの程度の温度なのかは実際良く知りません、なのでそれを確かめてみたかった
こともあります。
CXR-30や、CXR-31は2500円前後、PX-201は、5〜6000円程度で販売されているようです。
中間の価格で、自動温度調整タイプで、PX-238という機種もあるのですが、
こちらは温度は固定になるようです。普通に使うなら十分かもしれませんが、
やはりPX-201の方が、お勧めです。

コテ先は、以前からずっと使っている円柱を斜めに切った物を一緒に購入しました。
付属は円錐形で、結構大きめです。このタイプが付属している機種が多いんですが、
それをそのまま使っている人は、結構多いようですけど・・・。


知人で、趣味でもって、HAKKOの数万円する半田ごて買った人がいるのですが、

据え置き型なので、これにも、はやりメリット・デメリットがあると思います。
まず利点として、正確に温度調整が出来たり、こて先が比較的小さく(軽く)て
長時間の作業がし易い事等があると思います。
デメリットとしては、持ち運んでは使いにくいでしょうね。
下位機種のFX-888も結構人気があるようです。こちらだと2万円以下で買えるようです。この2機種は秋葉原の、はんだづけカフェにも置いてあるようです。
一度行ってみようかとは思っているんですが・・・。