MDR-EX700SL ホワイトノイズを防ぐ方法(SN比改善)

結構、再生機器によっては、ホワイトノイズで悩まされてる方が多いようです。
電子回路的な事を理解されてる方なら、既にお気づきと思うのですが、ヘッドフォン端子とEX700SLの間に
アッテネーターを入れれば、ほぼ間違いなくホワイトノイズを止める事が出来ると思います。
というのは再生ソースがCD・MP3・ラジオ・テープ等に依らず、EX700SLが微少な音まで反応してしまうのが
原因なので、出力アンプの音量(つまりアンプの入力側のレベル)を上げ、S/N比を上げ、
その後で信号全体を減衰させる事により、ノイズと信号の見掛け上の差(実質的なS/N)が大きくなるからです。


この方法で、一番改善が望めるのは、本体ボリュームを回しても、ホワイトノイズの大きさが変わらない場合です。
ちなみに、EX700SLに限らず、サー音が消えない再生機器+ヘッドフォンの場合は、全て同じとも言えます。
テープ等、ソース自体のノイズが大き過ぎるのが原因(ソースによってノイズがしない)場合は、
それよりも効果は小さいと思います。
また、高級な機器や、業務用製品の場合、ちゃんとアンプ出力側に(も)ボリューム(アッテネーター)
が入っている機器も有ります。当然そのような場合は、全く効果は有りません。仕様と思って諦めて下さい(笑)
何故、それなのに出力側に入れないかというと、アッテネーターを使う場合、
減衰した分の電力は全て構成している抵抗器から熱となって発散してしまうからです。
それだけのワット数に耐えられる抵抗が当然高価だという理由でしょう。アンプの入力側や
ヘッドフォンぐらいであれば、ごく小さい訳ですけど。基本的にはオームの法則 W=IV=I*IR=I^2R という事です。


聞いた感じ、他のヘッドフォンより3〜6db程、感度が良いようなので、同程度の固定式アッテネーターを
入れれば良さそうな感じです。試したいんですが、EX700SL持ってないんだよなぁ(笑)誰か試してみて下さい。
ちなみに、アッテネーターの回路は、下記のような感じです。
「JR6BIJ・π型・T型アッテネーター計算」
上記の計算結果に近い値の抵抗を使えば十分です。左右2回路分の部品を買うのをお忘れなく(笑)
本当は、ついでに入出力のインピーダンスマッチングもした方が良いのかも
でも結構、複雑になるかもしれませんので、かえってこっちの方が良いかな。
入出力のインピーダンスが違う場合のアッテネーターの回路や定数の計算って、何処だったかなぁ・・・。
とりあえずEX700SLのインピーダンスは16Ωだそうです。機器側は新しい機器だと32Ωぐらいでしょうが
古い機器だと8Ωなので、間を取って、やはり16Ωぐらいでいいかもしれません。


少し前に、ヘッドフォン端子の所に付けて音量を調節するアダプターってのが市販されてるのを
見掛けた覚えがあるのですが、取り合えず、あれでも良いと思います。
厳密にはアッテネーターではない(入出力のインピーダンスマッチングを考えていない)でしょうが
それは、気分的な問題ぐらいの感じなので・・・。多分、効果はあると思うんですが?
わざわざ買って試すのは、お勧め出来ませんが、何処か転がってる人がいたら、試してみて下さい。
自分で作る場合は、くれぐれもボリュームの中点をスピーカー側にする事を、お忘れなく、
もしアンプ側にしてしまうと、音量を絞ると、アンプの出力をショートさせて壊してしまう可能性があります。

両方のボリュームを絞って、本体ボリュームを最大(歪まない範囲で)
−>出力に付けたボリューム(アッテネーター)を丁度良い音量まで上げれば、一番S/Nが良くなる筈です。


でも、最近のヘッドフォーンって、インピーダンス最低でも32Ωとか、それ以上の物が多いのに
16Ωで、これだけの感度(音圧感度)を持っているというのは、ある意味良く出来ています。


それでも、どっちかというとETYMOTIC RESEARCHのER-4が欲しい(笑)ただ見た目がなぁ・・・。自宅用でもいいか。
店頭でジャズ聴いた時の、一聴しただけで分かる透明感の素晴らしさには感動してしまいました。
EX700SLとは丸で趣が違うというか、値段はEX700SLより、もっと高いですけどね。なので、当分お預け。